2016.03.22更新

こんにちは。

台東区上野の弁護士、中尾信之です。

 

先日、

東京弁護士会主催の研修会

「オアシスの概要・成年後見の基礎」

を受講しました。

 

東京弁護士会では、

高齢者・障害者総合支援センター

「オアシス」を運営し、

高齢者・障害者問題に取り組んでいます。

 

遺言・相続のご相談をきっかけにして、

高齢者・障害者問題について

ご相談を受けることも多いです。

 

今後も、高齢者・障害者問題に

積極的に取り組んでいきたいと思います。

 

「オアシスの概要・成年後見の基礎」

 

投稿者: 上野中央法律事務所

2016.03.02更新

こんにちは。

台東区上野の弁護士、中尾信之です。

 

昨日、

最高裁判所は、

認知症の男性の列車事故をめぐり、

男性の家族には

鉄道会社に対する損害賠償責任はないとの

判断をしました。

 

この訴訟は、

認知症の男性が徘徊して線路に立ち入り、

列車に衝突して死亡した事故に関して、

鉄道会社が、男性の妻と長男に、

列車が遅延するなどの損害が発生したとして、

損害賠償を請求した事案です。

 

判決で、最高裁判所は、

同居の配偶者であるからといって、

法定の監督義務者(民法714条)

には当たらないとしました。

 

もっとも、

特段の事情が認められる場合には、

法定の監督義務者に準じて、

損害賠償責任が認められことがある

という内容の判断をしました。

 

この判決は、

認知症の高齢者を介護する家族の現状に配慮した

妥当な判断であると評価できます。

 

ただ、

この判決によると、

介護の度合いが高くなるほど、

特段の事情が認められて、

損害賠償責任を負うことになりやすく、

今後の検討課題の多い判決であるともいえます。

投稿者: 上野中央法律事務所